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俺はこいつを手名付けたかった。
「春。一緒に帰ろうよ。」
「嫌。」
高校に入学して半年がたつが、こいつだけが俺を無駄に嫌う。
「なんで俺はそんなに嫌われちゃったのかな??」
「………」
寂しそうな顔を作っても無視。
人数合わせで呼ばれた合コンで偶然会ってから一週間がたつ。
……一層嫌われた気がする。ってまぁ元々すげぇ嫌われてたんだろうけど。
嫌われてる理由として
思い当たる節は……
有りすぎでわからない。
帰り支度でガヤガヤとウルサい教室の端で、俺は一緒に帰ろうと春に近づく。
「俺のことそんなに嫌い??」
どんな女もこの憂いを帯びた瞳には平伏す筈が…
「………チッ」
こいつは舌打ちですましやがる。
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