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  お母さんの体には 無数の傷跡があった。 お父さんはお母さんを 痛めつけて楽しんでいた そしてお母さんは ボクを痛めつける。 これが普通なんだと思っていたよ。 物心付く頃からされているから痛い事しか知らなかった。 それからお父さんは病気で死んだ。 ボクが五歳の時 口から血を吐き出して 苦しそうなに床に倒れ ピクピクと体が痙攣しながら白目になって息をしなくなった。 ボクはそれをずっと見ていたよ。 お父さんどうしたの? 死ぬってそんなに苦しい? でも、ボクはお父さん嫌いだから別にいなくていいよ。  
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