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「「でーきた!」」
さすがは双子
絵を描き終わるのも同じだ
「上手に描けたねぇ」
グリグリ頭を撫でられた花と音は満足げに笑う
「花はハートも描いたんだね、可愛い」
「うん!」
ハートといっても赤いクレヨンで描いてあるからわかるだけで、お世辞にも綺麗なハートではない
どちらかというと丸に近い
それでも頑張って描いたことが可愛い
「はな、かえちゃんだいすき!」
ノートを持つ飛稀の手がピクリと反応したことに花は気付かない
「おおきくなったらかえちゃんのおよめさんになるの!」
「え、?」
「へぇ、嬉しいこと言ってくれるね」
「っぎゃあ―――!」
居間に女らしさのかけらもない叫び声が響く
驚く花と音とは逆に突然会話に入ってきた楓は楽しそうだ
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