息子の死

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救急車が来るのがこんなにも遅く感じるものだとその時初めて知ったような気がする。 救急車に旦那と一緒に乗り病院に向かいながら横向きに流れていく景色をぼんやりながめていた。 病院に到着すると同時に救急センターへ運ばれ処置が行われた。 私と旦那は処置室の外でなすすべもなく呆然と時間が過ぎていくのを待っていた。 ⑩分もしたころだろうか警察がきて 『加害者がつかまり、会いたいと言ってますが…』 と― 『会いたくありません』 私は即座に答えた。 警察は後日検証をするのでそれには立ち会ってくれるようにと言い帰っていった。 『大丈夫。ウルトラマンは死なないんだから』 とふいに旦那が言った。 私はまた責められ殴られるのを覚悟していただけに驚いたが嬉しかった。
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