サイコロ

弱者

――――ｲｼﾞﾒは許されない―――――

2003年４月、春の陽気に誘われて新学期が始まる。

「今日から高２かぁ！」

通学途中の少年、獅子沢 春哉（ｼｼｻﾞﾜ ﾊﾙﾔ）の姿があった。

午前９時、一斉に体育館へと集まる生徒達。

校長の長い話は聞き流し、クラスへ戻る獅子沢。

獅子沢「あ…お前…」

水戸「！(笑) 久しぶりじゃねぇか春哉！」

水戸 敬（ﾐﾄ ﾀｶｼ）。小・中とずっと一緒にいたが高１の時はクラスが違った。一年ぶりに再会した瞬間だった。

水戸「なぁ…可愛い子いるか？(笑)」

あたりを見回す。

獅子沢「いるじゃん！(笑) いっぱい。(笑)」

日下「始まったよエロ男共の物色がぁ！(笑)」

日下 秀人（ｸｻｶ ﾋﾃﾞﾄ）。中学からの友人だ。

五島「あんたらさっきから…鼻の下が伸びてるわよ。(笑)」

五島 美麻（ｺﾞﾄｳ ﾐﾏ）中学からの友達。

佐伯「ﾐﾏ。今年も同じクラスだね！」

佐伯 恵里佳（ｻｴｷ ｴﾘｶ）。美麻と小学校から一緒だ。

神馬「春哉！エロイよさっきから。 顔が (笑)」

神馬 美妃（ｼﾞﾝﾊﾞ ﾐｷ）春哉の中学からの友達。

畑山「はぁいおはよう！今日から２年Ｄ組の担任になった畑山だ！よろしくな！」

畑山「で編入生徒を紹介するぞ。」

北山「…北山 勇太です…よろしく…」

なんだか異様な生徒だった。がしかし六人はこいつを知っていた。中学三年間ｲｼﾞﾒを受けていた事実を…。

北山 勇太（ｷﾀﾔﾏ ﾕｳﾀ）中学ん時、全クラスからｲｼﾞﾒを受けていた生徒。六人は見て見ぬフリをしていたらしい。