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「よくも、私の大切な友達を……ロビンは何も悪くないのに!お父様……貴方なんか、大嫌い!!」
そう叫んだアリスは、グランに向けて手をかざす……その瞬間、赤い閃光がグランの胸を貫くと彼は目を見開いたまま、その場に倒れた。
「魔女の何がいけないのよ!何をしたというのよ!人間の方がずっと酷い事してるじゃない」
息耐えた父にアリスがそう言い放つと、倒れたロビンに目をやった。
「ロビン……ごめんね」
アリスはロビンの額に手をやる。まだ、温かみがあるが、やがて冷たくなってしまうだろう、アリスの目から再び涙が溢れる。
「アリス」
聞き慣れた声が背後からした。
凄惨な場にも関わらず、いつもの落ち着きを崩さない葬送屋が背後に居たのだ。
「おじ様っ!」
葬送屋は倒れているグラン、アリスに抱き抱えられているロビンに目をやる……そして、離れた位置に倒れているアリスの母を見た後、アリスを見る。
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