いつもの日常に、波紋

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朝。日が昇って外が明るくなる。 喧しい鳥の泣き声と車の騒音で俺は目が覚めた。 俺は相田恭介。普通の高校二年生だ。 今日も普通に起きて、普通に登校するだろう。そしてつまらない授業を聞いて、友達とバカみたいに話して、また明日が来る。 繰り返しだけの生活に嫌気がさし始めるデリケートなお年頃。 「恭介ぇっ!学校遅れるわよぉっ」 あー。相変わらずうっせぇや。 別に母さんが嫌なわけじゃないけど、朝からあんたの怒鳴り声は聞きたくない。と思う。 「…っんー…」 俺は一伸びしてから制服に着替えた。いつまでもたらたらしてると、マジで煩いからね、うん。 「朝飯は?」 「いらない」 「あそ。じゃあこれ、お弁当。」 「ありがと」 「気を付けてね。いってらっしゃい」 「うん」 いつもの、同じ会話。
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