いつもの日常に、波紋

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「どんな仔なんだよ!?情報ないのかぁ!」 興奮して優也に掴み掛かる充。 「落ち着け飢えた狼よ。多分、犬の方が詳しいぜ?」 『なっ』と話を振られて、犬はぴくっと反応した。 …犬って、『犬』で言うとチワワとか…か弱い系だよなぁ。 「今朝、見たんだ。うちの学校の案内とか入学手続きとか、いっぱい持った女の子。制服は違ったけど…」 おどおどしく話す犬にほんわりしつつも、俺は今朝の女の子のことを思い出していた。 「どんな仔!?髪型とか、雰囲気とか!」 今にも涎を垂らさんばかりに聞き入る充。…うーん、酷い顔だ。 「髪型は…少し茶色がかったロングストレートで…」 ああ。今朝の子もそうだ。今はあーゆう髪型が流行ってんのかなぁ… 「見たことない、緑のブレザーで…」 おう。それも同じ。胸元にイーヴルが書いてあった。 「…で、両手には…ヘイユーの袋とカルカン」 「えっ!?」 ちょっとまて? 同じにも程がある。カルカン少女なんて、今朝の子くらいしかいないだろう。 …同一人物か…
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