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突然扉が開いた。
そのまま勢い余って反対側の壁に思いっきり激突する。
女性がつんのめるように入ってきた。
バランスを崩して床に倒れてしまった。
男の子は女性のもとに駆け寄ろうとベットの下でもがいていると、その女性の緊迫した声が部屋中に響いた。
「ここにはいない!だから出て行って!!」
男の子は女性の方を見た。
そこには女性と"もう1人"いた。
"もう1人"はベットの隙間からでは足しか見えない。
「黙れ!ここにいるのはわかっているんだ!!」
"もう1人"の声が男の子の耳に入る。
その声は記憶にない聞き覚えのない声だった。
知らない人がいる!
男の子にとってはこれだけで体を震え上がらせた。
耳を遮って現実と距離をとる。
目線を逸らして何も見ないようにしていたが床を伝って衝撃がきた。
パッと見てみると女性が鼻血を出してぐったりしていた。
その女性の髪を"もう1人"が掴んでいる。
男の子はさっきまでの恐怖がかき消えた。
大切な人を傷つけられた――
ただそれだけの動機で、気づいたらベットから這い出ていた。
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