プロローグ~懺悔~

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天高くおわす神様。 (一体どこに?) 罪深き私達をいつも見守って下さっている。 (見守るだけ?) いつでも正しい道へと導いて下さる。 (ならば、何故哀しみが存在するんだ?) 人間を創造したのが神だというなら、見殺しにするのは罪ではないのか? 人間を咎人(とがびと)とするならば、その罪を作り出したのは神だ。 自ら汚しておいて、自分で救いの手を差し延べるなんて、何たる茶番。 嗚呼、主よ、お許し下さい。私はあなたに仕える身でありながら、疑いの心を抱いております。 そうです、主よ。私はあなたを憎んでおります。 反吐が、出るほどに。
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