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「あーぁ、怒られちゃったな…」 悪びれた様子もなく笑ってベットに向かう フと、枕元にある写真立てに目がいった。 そこには嬉しそうに笑うまだ幼い美佐。その隣には、照れ臭そうな宮… 「……まだ、あったのか…」 だが、写真を見る宮の目は怖いほど冷めている。 美佐と宮だけなら宮は笑っていたのかもしれない。 嬉しそうに笑う二人の隣には、二人より更に小さい男の子が居た。 「お前さえ居なければ、美佐は泣かなかったのに…」 怨みの籠った瞳で、その男の子を見る。 「……まだ、……ころしたりない………お前だけは…お前だけは…!!!」 写真たてに手を伸ばしたその時…電話が鳴った。
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