車内

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それからは、椎名さんに質問されるがままに答え、 他愛もない話をしている内に 一件の屋敷の前に着いた 横書きの表札には ローマ字で―SAIONJI―と書いてあった あまりにも大きな屋敷の為僕は思わず口を開けてポカンとしていた 門に向かって車を寄せると自然と開いた センサーかな?と考えながらキョロキョロと門や景色を観ていると 「不思議ですか?」 と声を掛けてきた 『ええ、初めて観ましたから』 「ふふ、そうですか」 と何故か嬉しそうな声を あげた椎名さんを 不思議な気持ちで黙って見ていた
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