†美しき二対の天使†

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剛サイド そもそも出会ったのは17年前の子供の日。 今思えばそれは僕にとって子供の日に人生最大のプレゼントもらったんかもしれん。 同じ堂本でどんなやつなんか思ってたらもぅいかにも優等生みたいに黒ぶち眼鏡をかけた大人しい子やった。 お互いがナーバスになってて最初こそ一言も言葉を交わさなかった。 でも驚いたで? ホテルで二人部屋用意されててなんもすることなかったにしても、最初に沈黙を破ったんは光一やねんもん。 「テレビ何見る?」 別に見たいもの見たらいいのに僕に聞いてきよったからおかしくて少し笑って、 「なんでもえぇよ」 と誰もが一番困りそうな返事をしてやった。そしたら案の定困り果てた顔したままチャンネル変えていきよった。可愛いとつい思ってしまったりした。 でも、光一が寂しがりなことに早くも気付いた僕。多分、気を使ったんもあるやろけど僕と一緒に見たかったんもあると思う。
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