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「俺はSMAPの中居!よろしくな」
「は、はいっ」
「…」
先輩やったんやと驚きつつ、なんとか返事をした僕。
光一は頭を下げただけだった。
手から伝わってくる振動に光一が震えていることを悟った。
それを見取った先輩が挨拶もそこそこに去ってってくれて、光一の手を引いて楽屋の中に入った。
「っ…」
不意に光一の手が離れた。
ふと見たら光一はその場にへたりこんで俯いてた。
「光一?」
「あかんなぁ…」
俯いたまま手を床についてぎゅってしてる光一のその姿に僕は守りたいと思った。
「やっぱり慣れへん…つよならないとな」
やっと顔を上げた思ったら素敵な笑顔と裏腹に涙が流れてた。
僕は黙って抱き締めて落ち着くまでずっとそうしていた。
それくらいからかな?
光一はあまり感情を表に出さんくなった。悲しいこととか辛いことは全くといっていいほど言わなくなった。
楽しいこととかは話してくれるんやけどな…
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