家族

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「いや…その笑顔が見れるなら私はどんな姿でも良いさ。」 その言葉にまた顔が緩んでしまった。 しかし旦那様はちょっと言いにくそうにまた口を開く。 「それ、やめにしないか?」 「???」 「旦那様っていうの…敬語もな。」 何だか照れてるのが可愛いくて、私はふふっと笑ってしまった。 「うん、海斗。」 満足そうに微笑み海斗はまるで子供のように素直で可愛い。 …この人と一生を共にしていくんだ…。 また考えて顔が緩む。 私は早く二人きりになりたくてせっせとご飯を平らげた。 「はぁ~食べた食べた!美味しかったね。」 今日から二人の部屋となった元海斗の部屋に入るなり私はベッドに仰向けに体を預ける。 「こら、乱暴に横になるな!…お腹の子が可哀想だろ!!」 焦ったような海斗に叱られてしまった。 もうすっかりパパ気分で、私の横に座りお腹をさすっている。 「…不思議な気分だな…。自分が親になるなんて。」 言いながらも海斗の瞳は優しく垂れ下がってて。 私は海斗の髪に腕を伸ばした。 指を髪に絡ませるとその手を海斗が捕まえて甲にキスを落とす。 「誘ってるのか…?」 「新婚初夜だよ、海斗。」 海斗はクスクス笑い私の唇を優しく塞いだ。 二人の舌が絡み合い、濡れた音が耳を支配する。 「ん…ふっ…」 痺れるような深いキス。 そっと首に腕を回す。 海斗は私の服のボタンに手をかけ、同時に首筋に吸い付いた。 ゾクッという快感に思わず吐息が漏れる。 久しぶりに体を重ねるからか。 海斗の吐息が首筋を掠めるだけで下半身が疼いてしまう。 「足、もぞもぞしてどうした?」 わかっているくせに意地悪な顔をして聞かれ、顔が熱くなってしまった。 いつの間にかボタンは全て外されていて、私の肌が全て露わになっている。 なのにパンツだけは脱がさず海斗は優しく胸の膨らみを揉み始めた。 「ん…」 「遊里の乳首…触って欲しいって固くとがってきたぞ?…赤くなって…いちごみたいに膨らんでる。」 「やっ…言わな…でっ…」 わざと乳首に息のかかる位置で私を煽る。 背けた顔を戻され、強引に唇を吸われた。
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