カブキもの

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時は2008年ここはとある都市 ピアスをつけ、髪を染め、ガラの悪そうな若者達がのさばっている。 それを見る周囲の冷たい目線 「いやぁねぇあーゆー子たち、なに考えてるのかしら」 「本当、親の顔がみてみたいわ」 というような声がそこらかしこから聞こえてくるような 一人の中年の男性がこのようなことを言っている 「まったく最近の若いもんはなっとらん、なんなんだあの格好は、このカブキ物め」 古いなぁあのオッサンなんてこと思う俺 -カブキもの- それは「異様な風体をして大道を横行する伊達者」を意味する 今から四百年も前、今よりもっと空気が透き通っていた時代死ぬまでカブキ通し日本の歴史をことごとく覆した男がここにいた
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