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みおくり
見送る側と…
見送られる側と…
本当に寂しいのは…
どっちなんだろう。
僕は見送るんだ。
見送られるのが苦手な僕だから…
見送られると…
なんだか涙がこぼれてしまう僕だから…
隠しても隠しても…
涙がコボレテしまう僕だから…
僕は見送るんだ。
いつもいつも…
強がりな僕は見送るんだ。
僕は知っているんだ。
喜びと悲しみがある様に…
愛と憎しみがある様に…
生と死がある様に…
きみとぼくが在る様に…
出逢いと別れがあるって事を…
ぼくは知っている。
なんでかな…
見送る側はいつも佇むだけで。
なんでかな…
見送る側はいつもただ立ち尽くすだけで。
なんでかな…
寂しくはないのだけれど…
哀しくはないのだけれど…
少しだけ…切ないのは。
見送る…
ぼくは歩く人にはなれないから…
泣きながら歩く強い人にはなれないから…
ぼくは…
ただ立ち尽くす木の様に…
ただそこに在るサクラの様に…
そっと見送るんだ。
ぼくは見送るんだ
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