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あたしの小さな手の平におさまる、彼との頼りない絆。
そして彼との距離を引き離す、小憎らしい機械。
今はただ静かに、何かを待ってる。
もう一度拾いあげて…アドレス000を出してみた。
…彼の名前。
でも…発信ボタンが押せない。
メール作成画面に切り替えて『さっきはごめんね』と打ち込んでみたけど…続く言葉が見つからない。
ただ好きなだけなのに、なぜそれを伝える言葉が紡げないの?
憎まれ口ばかりで優しい言葉がかけられない。
…ため息をついて携帯をとじた。
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