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どうにか暗い気持ちを
少しだけ明るくして家を出る。
チラリと大樹の家を見る。
「美花ちゃん。あらぁ、すごい可愛いわよ。」
「おばちゃん……」
大樹のお母さんに満面の笑顔で声をかけられ、あたしも笑顔になる。
「大樹ってば先に出たわよ。依子ちゃんもいたからてっきり三人一緒に行ったのかと思ってたわぁ」
あたしは
その言葉に打ちのめされそうになる。
二人で行ったのか……
そうなることはわかっていたつもりだけど。
あの二人が一緒の姿を
直視できる自信がなかった。
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