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俺の一言に、ぴょん吉は固まった。
「…大丈夫!何とかするよ、何とか」
ははは、と渇いた笑いで言う。
「何とかって…」
いやフツ-に無理だろ。
死人が生き返れるわけねーんだし…
と、そんな俺の心情を読み取ってか、ぴょん吉は真剣に俺に言ってきた。
「でも、本当に何とかしてみるよ。任せといて」
「お前にそんな事出来んのかよ…」
俺が呆れて言うと、
「ぼくは奏の恋のキューピッドだよ?」
…笑って返された。
「あ、着いた」
そうこうしてる内に、どうやらもう俺の家に着いてたらしい。
「ここが俺ん家」
と、ぴょん吉を促す。
「そっかぁ。一軒家なんだ、結構広いね」
キョロキョロと見回すぴょん吉。
「何もねーぞ?とりあえず上がれよ」
今なら母さんも居ないはずだ。
「あ、待ってよ!」
俺は玄関のドアを開けた。
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