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「あ、奏おはよー」
「…はよ」
「うわっ奏なにやつれてんの」
ここはうちの玄関前。
…俺は朝からげっそりしていた。
ホラ、目の前の卓も本気で心配しているじゃないか。
「はは…」
もう笑うしかなかった。
「どうした~?何かあったんかあ?」
「いや…実はさ」
俺が話そうとした瞬間、卓が俺の足にしがみついているウサギに気がついた。
「あ、ぴょん吉さん。おはよー」
「…ん」
卓が元気よく挨拶したにもかかわらず、ぴょん吉は寝ぼけていた。
「…はあ」
俺は盛大なため息をついた。
「どしたの?てか何でここにぴょん吉さんが?」
「いや、あのさ…」
と、俺は卓に事情を話した―
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