恋するウサギ

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「きみ、好きな人がいるだろう?」 「………は?」 唐突にぴょん吉は言った。 「いや、いねーし」 俺はすぐに否定した。 「いや、いるでしょ。」 ぴょん吉は俺の言葉を否定した。 「いないって」 俺は更に言い返す。 「いるでしょ」 ぴょん吉も又言い返してきた。 「いない」 「いる」 「いない」 「いる」 「いない」 「いる」 「いな―」 「いる」 「……」 「……」 沈黙。 「…いないっつってんだろ!」 大声で叫んでやった。 「うるさっ!ウサギは耳が イイんだから大声出すの止めてよね」 ぴょん吉が耳を塞ぎながら言った。
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