序章

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ま、でも決して悪い気はしないし、今はじぃやに感謝しようかな。 「それでは秦羅坊ちゃま。祝賀会の始まりまで時間があります故、時間まで挨拶やお話しをされるが宜しいかと」 「うん、分かった。また始まる時間になったら教えてね」 「分かりました。では失礼致します」 じぃやが離れていくのを見送って僕は眞奈達の方に顔を戻した。 そしたら偶然にも他の三人も同じタイミングで振り向いたみたいで自然と笑いがこみ上げてきたんだ。 「ハハッ、考える事は皆一緒みたいだな」 「その様ね。秦羅もそうじゃないの?」 「うん。まぁ、元々あんまりこういうのは好きじゃないし」 「私なんか初めてだから緊張してドキドキしっぱなしだもん」 「そんじゃ、行くとしますかね」 僕等はニヤリと笑った貴道のあとに続いて誰にも気付かれないように部屋を出た。 正直、ああいうって疲れるからね。 屋敷から少し離れた場所に来た僕等はいつも通りたわいのない会話をして、祝賀会が始まる時間に戻り、挨拶などをして会を終えたんだ。 皆の前で挨拶するのってすごく緊張しちゃうよね。 「坊ちゃま、ご立派でございました。亡き旦那様も大変お喜びになっている事でしょう」 「やめてよじぃや。恥ずかしいじゃない」 「いえいえ、坊ちゃまがいる限り龍桐家は安泰です。それもあんなに立派に………。じぃやは感動で胸がいっぱいにございます!!」 「あ、あはははは……………」 柄にもない事言っちゃって、なんか逆に怪しいよ………。 ひとまず僕は部屋に戻る為にじぃやの話も半分に部屋に戻り、その日はもう休むことにした。 え?眞奈や貴道、遙の三人はどうしたのかって? 実は三人共それぞれの家から許可をもらってたみたいで、僕が頼んで部屋を用意してもらってそっちに泊まってるよ。 明日明後日は土日で学校も休みだしね。 僕も疲れたし、そろそろ眠ろう。 今日は特に疲れたし、明日の朝になったらまた改めていつもの三人と騒ぐことになるだろうしね。
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