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そんな事を考えていると、宮内が作業を始めてから20分程度経っていた。
宮内「あれ~どうなってんだよ?」
宮内が独り言のように呟いた。
静「どうかしましたか?」
宮内「いや~実は僕取替だけならしたことあるんすけど、部品だけの交換は無くって……。しかも森川さんの家のやつは1つし古い型なんで、よくわからなくて。」
宮内は申し訳なさそうに言った。
静「えーっと」
宮内「いや、大丈夫です。森川さんには一年間サービス出来なかったので、新型のを無料で取り付けられるようにします。社長もそれくらいなら許してくれるはずですし」
静「はぁ、それでその新型の取り付けは……」
宮内「あー、僕今週ちょっと忙しいんで、来週…は遅すぎですよね。代わりの者にこさせます」
静「いえ、来週で大丈夫です。特に困りませんし」
宮内「いや、でも」
静「いいんです。私宮内さんを信用してますし」
宮内は少し困惑したように、はぁ、と言い、またレモンの香りを残して帰って行った。
静はその晩も夢を見た。今度は微かに覚えていた。
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