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宮内「本当に突然ですみません。森川さんには迷惑ばかり……。実は旧友が会社を設立したいらしく、一緒にやらないか?と」
静「だっ、だめよ。そんな……私困るわ」
宮内「本当にすみません。森川さんには迷惑かけないようにしますんで」
静「だめよ。そんな会社を起業なんて上手くいかないわ。絶対」
宮内「分かっていますよ。でも、この会社にいても仕方ないことも分かっているんです」
静「あなたねぇ!勝手よ!許さないわ」
宮内「本当にすみません。森川さんのことは社長に言っとききますんで」
静「あなたそれ会社に報告したの?」
宮内「いえ、まだです」
静「やめときなさい。まだ間に合うじゃない」
宮内「すみません……。でも、もう決めたんすよ」
それからの事を静はあまり覚えていない。
宮内は浄水器を取り付けて帰って行った。
レモンの香りを残して。
その晩静はまた夢を見た。今度はしっかりと覚えていた。
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