レモン男子

6/16
前へ
/16ページ
次へ
  台所まで案内すると、宮内は持っていた鞄から工具を取り出し、なにやら浄水器を分解し始めた。   静はその間、ずっと宮内を見つめていた。年は19~22といったところだろうか。一見細身だが筋肉はしっかりついており引き締まった体、という印象を受けた。そして、会ったときから考えていたことに答えがでた。     レモンの匂いだ。宮内の体からはレモンの香りがする。夫の透は香水など付けない。そのことがさらに、宮内を若い男であることを認識させた。  
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加