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静が朝起きると、寝汗をかいていた。9月の中旬で外は肌寒いのに。夢を見た、それはわかる。しかしどんな夢か、悪い夢か良い夢かも分からなかった。
朝ご飯は適当にパンを焼いて済ませた。どうせ夫は何も言わない。この男は誉めない代わりに不満もいわないのだ。
洗濯と掃除も適当に済ませた。いつもは他の家より十二分にやっている分、1日くらいは大丈夫なはずだ。余った時間で静は入念に化粧をしたり、お洒落をした。
そして、静は自分が久々に活き活きしている事に気づいた。化粧品をかいそろえて、新しい服やアクセサリーがほしくなった。
時計をみると、1時30分を回っていた。
静はハッとした。せめて台所だけは、入念に掃除をしないと。朝の食器も片付けないと。
台所の掃除が終わったのは、1時50分頃だった。
森川家にチャイムが響いた。
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