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「おはよー。」
「おはよ、さっちゃん。」
朝から声を掛けてくれたのは片桐 さつき。通称さっちゃん。
大親友です。
ちなみにあたしは大柴 奈津帆。最近、高校生になった。いわゆる、ピチピチ女子高生ってやつ?
「あれ?なつ元気だね~。もしかして、“お向かいの彼”には会わなかったのかな~?」
さっちゃんは笑いながら問い詰めてきた。
「そうなんだよなー。なんか、今日はいい日になる気がする♪」
朝から“お向かいの彼”に会わないと奈津帆は毎日笑顔で登校して来る。
だが、今日はいつもと同じ日常が待っていたんだ。
そう、彼に振り回されるいつもの日常が。
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