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眠い朝。
うすらボケた頭に、目覚まし時計の音がジリジリ響く。
あたしはあわてて布団をはねのけて飛び起き、出来るだけ早く目覚まし時計をとめる。
それこそ、一秒を争う勢いで。
オリンピックに、寝起き目覚まし止めっていう競技があったら、あたしはきっと金メダル間違いなしだ。
あと10分だけ。
5分でもいい。
隣で寝ているあなたの幸せそうな寝顔を、ジャマされたくない。
その想いが、寝起きのあたしに
チーター並みの瞬発力をくれる。
隣をそっとのぞきこむと、
半分起きちゃったけど、
まだ半分寝てる、
そんなあなたの寝顔。
すこぉしだけマユを寄せ、
うぅ~んとか言いながら、
また布団にもぐりこもうと
してる。
やだなぁ。
もう何回も見てるのに。
今日も、思わずニヤけてしまう。
朝起きた時に、大好きな人が隣に居る。
そんな、毎日当たり前の日常。
毎朝の、あたしの小さな幸せ。
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