267人が本棚に入れています
本棚に追加
友達は少なかった。
適当な浅い付き合いの仲間なんていらないと思っていた。
それでも、本当の心の内を明かすことができる相手はなかなか作れない。
小学校5年生の頃に一人だけ話せるヤツがいたのみ。
彼は僕を理解しようと努めてくれた。
下校の時によく話しながら帰宅したのを覚えている。
「お前は変わってるからなぁ。」と、口癖のように僕に向かって言っていた。
その友達も6年生になる時に転校して居なくなった。
また孤独になった…
帰宅するとテレビばかり観ていた。
ヒーローもののアニメが好きだっなぁ。
正義が必ず勝つから。
現実の世界はちがう。
悪いヤツは群れて襲いかかってくる。
人数がいる癖に物まで使うヤツもいる。
正々堂々と素手で闘っても、人数と武器には敵わない。
力のない正義は負けてしまうんだよ…嫌になる程知っていた。
最初のコメントを投稿しよう!