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「お客?誰だい?」
そう言いながら家からおばさんが出て来た。おばさんは髪が耳に少しかかるぐらいの屈強な女性で瞳は両目とも黒である。そしておばさんは斗真が見ていた方向を見る。
「ありゃムトの者だね」
おばさんはしかめっ面をしながら目線を変えずに斗真に言った。
「そうらしいね。何かあったのかな?」
(まさか……バレたのかな?)
斗真がそう思っていると騎士の人も此方に気づいたようで、ゆっくりと馬に乗ったまま二人の目の前まで来た。
「すまないが、人を探しているのだがここら辺にリーン・B・アグレッサと言う少年を知らないか?ちょうどそこの少年ぐらいの年だと思うのだが?」
騎士は斗真を指差しながらおばさんに問いかけた。指を指された斗真は少し体をビクッと震えさせた。
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