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「あぁネムお風呂上がったんだね」
斗真がそう聞くとネムは頷き、ふらふらとベッドの方へ歩いて行き、斗真から見て右側に腰を下ろした。
「……それ何?」
ネムはさっき作られたばかりのミサンガを指差す。
「これ?僕の‘血’属性を封印して作ったんだ」
ネムはそれを聞くとミサンガを物欲しそうに見る。
「ネムも欲しいの?」
斗真の問いにネムは小さく頷く。斗真は笑ってネムの頭を撫でる。
「……むぅ」
ネムはまるで主人に甘える猫のよう気持ち良さそうに目を瞑る。
「よし、じゃあ作ってあげるよ」
「……いいの?」
「丁度、魔力を封印しなきゃならないしね」
斗真はそう言うと目を瞑り頭を撫でていた右手を軽く握りしめた状態にしてネムの目の前に移動させる。
すると段々と握りしめている右手の指と指の間から淡い青色の光が漏れ出す。斗真は辛そうに少しだけ顔を歪める。
「……大丈夫?」
そんな斗真を心配してネムが不安そうに聞く。
「うん……大丈夫…だよ……」
斗真は辛そうな声でネムにそう返す。
それから数分たつと光はゆっくりと消え始め、斗真の顔色も良くなっていく。
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