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少年は、その合図をこう解釈した。
「熱が弱点」
一つの疑問……
普通の銃弾では弾が体にめり込むだけで穴など空けられるはずはない
しかし、彼女のそれは、奴が放った光線と同じ特徴があった。
具体的にはリロードに少し時間がかかり連射が出来ず、標的には実弾が残らない、つまり
少女の銃は、実弾を必要としない光弾式の魔砲である。
少年は、それらを考えると、策を思い付いたのか意味ありげにニヤリと笑った。
「なるほどな……」
少年は、そう呟くと、目を閉じ、意識を集中させる
赤い刃先に炎のように揺らめく赤色の光が灯ると、それが全身に燃え広がった。
少年を中心とし、赤い炎を表す紋章が地面に浮かび上がると、
頭部の再生した
ノデゴンスライムは何故か動かない
少女の頬には汗が伝い、草木が煙を上げ始めた。
少年が、紅蓮の炎に包まれると、姿の見えなくなった炎の中から
更に紅く真紅の瞳がノデゴンスライムを睨む
無機質な筈のノデゴンスライムがジリジリと後ろに後退し始める。
「はぁ、はぁ……これが?
エレメント?」
激しい熱気で呼吸が少し苦しくなった少女は、膝をついて辛(かろ)うじて息を保ち、そう口にした。
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