第一章前編 落ちこぼれと生徒会長と金髪お下げと

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‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ 「…………で、お前らこの後どうすんだ?」 んー、どうすんだ?って言われてもな……… 「まぁ、久々に心裏峠にひとっ走りしてくっかな?」 「あ、じゃあ僕も僕も!!」 「なら俺も行くぞ。」 なんだよ、結局皆して峠攻めじゃねーか。 「あー、でも僕はちょっと寄るところがあるから少し遅れるかな?」 「寄るところ?」 隆太が無邪気な笑顔を見せる。 「まだ戸惑ってる子羊を導いてあげよーと思ってね。」 「「???」」 俺には隆太の言ってる意味が分からなかった。 ‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ フォォォォン!!! 「おいぃぃぃ!!! 飛ばしすぎだろこれぇぇぇ!!! 振り落とされるってぇの!!!」 「てめえが片手にでけぇビニール袋持ってるからだろーが!! いったい何入ってんだ!?」 う…………まさか先程のカレーのお持ち帰りだとは口が裂けても言えねぇ……… ていうか、銀崎のライテク有り得ねぇ! 今パッとメーターを覗いたら軽く150Km越えていた。 なのにいとも簡単に車と車の間を縫うようにかわし、擦り抜けていく。 「おいどーした? あまりの速さにビビったか?」 「あぁ?なんだとコラ? こんな程度じゃビビる訳ねーだろ。」 クォォォン! まだまだ吠えれると言わんばかりに調子がいいエンジン音が俺の耳を刺激する。 が……… 「もう面倒だし、もっとスピードだすぞ。ビビって俺のR1000のリアシート濡らすんじゃねぇぞ?」 「はぁ? てめえ何言ってん………………」 その瞬間、エンジンから爆発的に轟音がひびく。 ファァァァァァァァァァン!! ギャギャギャ!! 俺たちの……デスライドはまだまだ終わらない……
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