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「抜かせやしねぇ！！！」
だがどれほどあがいた所で………
「ああっ！！！」
抵抗も出来ずに脇からあっけなく追い抜かれていく。
ちっくしょう………もっと速いバイクに乗っていれば……
そんな後悔も空しく立ち上がりでみるみる差が付けられ、あっという間に隆太のＺＺＲへ突進していく謎のバイク。
「おいバカ！ 寝てんじゃねーよ！ あの車種特定しやがれ！」
「人使い荒いんだよてめぇ！！」
とかいいながらもちゃんと確認してくれる辺り、根っからのお人好しなんだな。
「あれは…………コイツと同じスーフォアだ！ 年式は違うが……」
て事は俺は全く同じ条件で圧倒的な差を見せ付けられた、とでも言うのか……
しゃらくせぇ！ こうなったらいても立ってもいられねぇ！
「わりぃ、大西。戻るわ、俺。」
「はぁ！！？ 集会どーすんだよ！！？」
もう集会なんざどうでもいいわ！俺はすぐさま今来た峠道をＵターンし猛ダッシュしていった。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
「やっとやる気でたみたいだね。」
ミラーで龍一達のＣＢが引き返していったのをしっかり確かめ、口元を釣り上げる隆太。
「さて、急に割り込んできたお客さんの相手でもしようかな。」
先程龍一達が引き返す前に彼らの脇を抜けてきた謎のライダー。
今は彼(女？)が隆太を追う相手になっていた。
「どう対応しようかなっ………と。」
悩んでいた果てに、後ろから
チカッ チカッ
バトルサインのパッシングを放ってきた。
「ふふふ、面白いじゃん。遊んであげるよ！」
隆太はパストリガーを引き、後ろのライダーに前に出るよう促す。
「オーバーリッタークラスが先頭なんて出来レースもいい所だしね。先いかせてあげる方がいいハンデにもなろうものだよ。」
そう呟きながら後ろのライダーが前に出るのを見送った。
「さ………遊ぼうか！！」
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