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俺は正直声をかけようかかけまいか悩んだ。
ようやく決断して視線を戻すとすでにいなくなってた。
「おおお!どこだどこだ!?」
急いで校門に入ると丁度彼女は、
「……お、男?」
の元にトコトコと歩いていき、
「ごめんなさ~い。待った~?」
「いやぁ?これっぽっちも待ってないよ?」
「げ!!あいつは昨日の!!」
佐藤とか言う奴と手を組み、仲良さげに玄関に向かっていく姿を見て正直信じられなかった。てか信じたくなかった。てか信じない。
「ちっくしょ~~~!!こうなったらぜってーあいつから巨ニューちゃん奪ってやらぁ!!!」
俺は取り敢えずブチのめし名簿に佐藤とか言う奴の名前をしっかり刻んだ。
教室に向かうため階段を登っていた矢先に、この間のパンチパーマ(+少数のリーゼント)の集団が俺を囲みやがった。
「なんすか?先輩。またやられにきたんすか?」
「クックックッ……いつまでもそんな大口叩けられると思うなよ。」
何故かコイツらは余裕の表情で俺を見下してやがる。
なんか俺に勝てる秘策でも見付けたんかな?
そんなことを考えていると、
「ここじゃ場所が悪い。放課後に体育館裏に来いや。」
また体育館裏か。ひねりもねぇ。お約束ってかもうパターン化してんじゃん。
しかし、言われたからにはいかにゃ男が廃るってんで、取り敢えず放課後に言われた通りに体育館裏に行った。
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