288人が本棚に入れています
本棚に追加
/252ページ
体育館裏
「無駄っすよ。何回食って掛かろうが。」
俺は昨日と同じポジション、即ち体育館に背を向ける形でヤンキー共と向き合う。てかデジャブ?
「まあ、せいぜいほざいてやがれ。」
俺にガン飛ばしながら強気に言う。鼻のカットバンで大分威厳がないが。
他の奴らも昨日の事で顔のあちこちの絆創膏や手の包帯で完全に回復しきって無い事は一目瞭然だ。こんな状態で俺にどうやって勝つつもりだろう。
「おう!おまえら出てこいや!!」
パチン!!!
さっきのパンチパーマが指をならす。
と……
ゾロゾロゾロゾロゾロゾロ……
「やっぱりな。そういう事ですかい。」
どこからか湧いてでてくる不良共。中には不良と言うには少々怪しいくらい真面目そうな服装の奴もいるが目付きの悪さがそれを相殺している。
「こいつらはな、俺ん知り合いっつう知り合いを全部集めた連中だ!大半は武闘派走り屋チーム《アクロバティック》だぜ!」
アクロバティック…
走り屋を名乗る暴走暴力集団。ただ、走り屋を名乗るだけでありただの暴力集団より腕っぷしに自身があるみたいだ。
先程のノーマルな目付きワリイ男もその内の一人だろう。
「確かにウザイッスね。でも所詮時間の問題ですよ?」
「これだけと思うなよ。」
パチン!!
更に指をならす。
ゾロゾロゾロゾロ………
俺達が入ってきた通路からわらわらと出てきたのは……
最初のコメントを投稿しよう!