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「ははは!ほら、立って見ろや!」
バキッ!
パンチパーマから蹴りを複数。
「しかしタフだね、これだけやってまだ意識があるとは。」
ゴキィッ!!!
アクロ…腐れ走り屋チームから複数。あ、これマジイテェ。
「あはは!なんか快感だよ!!」
ベキッ
紅花達から複数。てかてめーSだろ。あんま痛くねーし。
だがオレの意識も限界だった。だって目が開かねぇもん。
「そろそろ止めだ。」
パンチパーマが足を振り上げた。
ちっ。スローモーションでみえる。なんか本当に死にそうだし、走馬灯が見えてきた。
80%は愛との思い出だけど。
いよいよ死を覚悟したその時。
「先輩方~。な~にやってんですかまったく~?」
まったく動かない目を無理矢理動かし、声のした方を見る。
そこには、昨日オレが作ってしまった人間版モーゼの道のど真ん中を歩いていた、オールバックの同年代の男。
「みっともないッスよ~?たった一人をこーんなに大人数でリンチするとは~」
この場に合わない軽い口調でそうのたまう男は、佐藤とかいう奴の言う事が正しければ……
銀崎亮介。そいつだった。
俺はもっとよく見ようとしたが無情にも振り落とされた足によって叶う訳でもなく意識を四散されてしまった。
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