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ガララララッ!!
白木さんがガレージのシャッターを降ろす音が辺りに響く。
その間にレイナ先輩と水谷が表のテーブルを台拭きで拭きながらたちまち食事の準備を整えていく。
「ねえ、亮介。」
不意に、隆太が話しかけてくる。
「ん~?」
「やっぱスーパースポーツに乗るからには峠に行くよね?来るよね?」
うーん。そんなキラキラした目で問い掛けてくるでない。ただでさえ中性に童顔っつー奇跡の顔持ってんのにそんな事したら…………なんか、こう………グッとくるじゃないか。
「いや、たまには峠行くがやっぱ首都高だな。」
うん。やっぱ直線番長が一番だな。
「ええ~!!なんでなんだよう~適材適所じゃないか~。なんでスーパースポーツで首都高なんだよう~全然合わないじゃないかよう~」
ああ~甘え声だすな!なんかこう、更にグッと………馬鹿らし。
「そんなこと言うけどな、お前もZZRで峠はそうとう珍しいぞ?」
なんとこいつはあの重いZZR1200を峠でいとも簡単に操ってしまうのだ。まさに化けモン。
「だって誰もやらない事やりたいもん。」
ニコニコの満面の笑みで返されると最早なにも反論できない。ずりぃなぁ。
「貴方達~。もう用意できてるんだからこっちに来なさい~。」
見ればカレーの鍋を持ってるレイナ先輩が手招きしてる。
俺達は即刻テーブルに全力疾走。その位、レイナ先輩の料理には夢中なのだ。特にカレーは。
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