プロローグ アイツとオレの初めての出会い。

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明くる日 「…………………。」 とっくに起きてる。しかし起きたくない。ベッドから出たくない。てかこの現実を信じたくない。 「………7時………45分………」 まずい。非常にまずい。 何がまずいかってとにかく学校はここから電車使ってもかなり遠い事。 後、頼みの電車は後5分で出る事。 それ以降は20分以上待つ必要がある事。 何より学校は8時15分で始まってしまう事。 「………これは夢だ。」 ………………。 「起きたらいつも通りに7時なはずだ。」 ……………………。 「そしていつも通りの寂しい朝を迎えてるはずなんだ。」 ……………………………。 最後のって自分で言っときながら悲しくなるな……って、 「だああああああ!!!現実逃避ギャグかましてる場合じゃなかったー!!」 ヤバイヤバイヤバイ!! 授業中の態度はともかく、唯一の取り(無遅刻無欠席)はなんとしてでも守り抜かねば! 大慌てで準備してると携帯にメールが入った。 『FROM隆太  亮介があまりに遅いから駅前の明菜屋の10食限定サンドイッチセット僕が買い占めたよ。わかってるとは思うけど絶対ワケナイカラ。』 「なにいいいぃぃぃぃぃぃ!!!?」 携帯相手に思わず怒鳴りつけちまった。 さては隆太の奴ぁ怜奈の気を手製地獄片道切符弁当から反らすための作戦だなぁ?何気に最後のカタカナ表記怖ぇし。 オレだって行ったら常に売り切れで今日こそはと狙ってたのによ!目覚ましが壊れてこんな時間にあたふたしてるオレの身になれやぁ!
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