プロローグ アイツとオレの初めての出会い。

39/57
前へ
/252ページ
次へ
ガラララッ!! 「貴様ぁぁ!!!2分の遅刻だぞ!貴様の所為で部隊が全滅したらどうするんだ!根性が足りん根性がぁ!」 教室中に響き渡る怒声。 教卓に立っていた人物から発せられたものだ。 「はっ!申し訳ありません教官!自分何故根性曲がりが抜けきれなく今後改善していく所存………て何してんの高山。」 「いや、暇潰しに鬼教官ごっこをば。」 そう、こいつだ。いきなりこの小説の世界観が変わってしまうような錯覚を起こした張本人。 口癖は常に「めんどくせぇ」 行動理念も「めんどくせぇ」 名を高山…「名前は言うなよ、絶対。」 孝蔵という。超目付きが悪い事この上ない一見ヤンキー面の持ち主だ。 「てめぇ……名前(コンプレックス)をバラした挙げ句ひとをヤンキー扱いした紹介しやがって。」 どうやらオレは本格的に読心術と閉心術を学ぶ必要がありそうだ。 「そういうなや。お前の珍しいボケにのってやったろうが。てかいつもの<めんどくせぇ>精神はどうした。」 本人は非常に(孝蔵)と言う名前にコンプレックスを抱いてるらしい。だからかオレらは性の方でしか呼ばない。 もし俺がこの名前つけられてたら………グレてるな、とっくに。 「いやな、気分転換に軍隊の真似事したくなったがやっぱめんどくさかったわ。」 ほらこれだ。だからてめぇはやれば出来る子なのにダメダメなんだよ。オレもだけどな。 「そんな事より滝さんは?まーた来てねぇのかよ。」 時計を見ればもうホームルームの時間はとっくに始まってるんだがな。 「オレの一生一代の渾身のボケをそんな事で流しやがったな。アイツが遅れんのはもう当たり前だろーが。全くめんどくせぇぞ。」 どこも高山が面倒臭がる所はないはずだがな。と、 「俺が遅れるのは当たり前か。」 俺が立っていた後ろにいつの間にかいた我が担任。
/252ページ

最初のコメントを投稿しよう!

288人が本棚に入れています
本棚に追加