プロローグ アイツとオレの初めての出会い。

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「ところでさ、僕たちの部活今日辺り先生に申告しない?(屋上の入り口から誰かのぞいてるみたいだね)」 別の話題を振っておきながらアイコンタクトで語り掛けてくる隆太。 「ああ、それについては隆太に任せるわ。今日オレ掃除当番だからな。(ああ、今さっき気付いた。気配消してるだけで殺気は見えないから様子見してるようだが。高山も気付いたか?)」 表ではこう返したがオレもアイコンタクトで今度は高山に問い掛ける。 「でもよ、わざわざめんどくさいことしてまで部活作るのはどうしてだ?なんか目的あんのか?(ああ、気付いてる。多分女だな。)」 「まぁ、放課後にみんな集めて楽しいことしようや、みたいな。(なんで性別がわかる?)」 「なーんだそりゃ。めんどくせぇ。(俺の股間のムスコセンサーが微弱な反応を示して…)」 「そんなこと言わずに協力してくれよ高山。お前の協力も必要不可欠なんだからよ。(いや、もういい。それ以上読者の皆さんに恥を晒すな。)」 「てことで今日の放課後は部室探しだよ。みんな協力してね。(亮介、高山くん。もういないみたいだ。)」 因みに西本はまだパンドラの悪魔が支配する世界から帰還せず、伶奈はそもそもアイコンタクトができなかった。 ‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ ―――――屋上入り口 「ふっ、気付いたか。」 流石だな。佐藤と銀崎。この二人はなかなか手強そうだ。 「まぁそのくらい<疾>くなければ倒しがいがないからな。」 だけど思ったより疾くなかったらどうしようか。 だったら私の愛刀『錦切一文』の錆にしてくれよう。 「私は君たちを抜いてみせる。………生徒会長の名に賭けてな。」
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