第一章前編 落ちこぼれと生徒会長と金髪お下げと

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‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ シャカシャカシャカ…… イヤホンから聞こえてくる音楽に意識を集中させようとするが一向に背中に走る悪寒が止まりましぇん。 「べ、別に当時の土砂崩れで死んだ人はいねぇよな……」 廊下を歩きながらつぶやいてしまう。 今は3階の階段を登ってる。 自分でもビックリする位律儀に探索しまわってる訳で。 「あ~後ろからの謎の視線が怖ぇ!!」 オレってこんなにチキンだったか? 銀崎亮介。高校一年にて初めて己を振り返る機会に廻り合いました。 今後はいらん意地張らずにもっと素直になろう。 4階。ここは比較的土砂の侵食が少なく、色々探索できた。 「あ、ノートみっけ。」 室内の半分を土砂が侵食した教室に入るなり、バラバラに散らばった机の上に一冊のノートが乗っていた。名前の欄に菊元正吉とある。 おもむろに手に取り開いてみると…… 『殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるよくも俺の美沙子を…殺してやる殺してやる……』 パタン 静かに閉じた。 「正吉さんにいったいなにが……?」 益々一人が怖くなってきた今日この頃。
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