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ようみんな。俺、高山。名前のほうは必要ねーだろ?
隆太が亮介と別れて意気揚々と屋上にスキップしながら階段昇っていくんだが…
「おい隆太…亮介おいていってよかったのかよ。」
あまりにも亮介が浮かばれないんだけど。
「そんなことより屋上の謎の大部屋の方が先だよ先!!」
にっこり笑顔でなんとも残酷な。亮介を『そんなこと』一言で流しちまった。
全く以てめんどくせぇ奴と友達になっちまったな、亮介。
「亮ちゃんはメンタルは底知らずだから気にしなくても自力ではい上がってきますよ。」
なんか既に地獄に堕ちたみたいな言い回しだよな。
いくらメンタル最強でもオレだったらあんな薄暗いところ、まっぴらだぜ。
と、
「あー!鍵閉まってるー!」
既に階段上りきった隆太の喚き声が聞えてきた。
そりゃそうだろ。普通屋上は締め切ってあるんだからよ。
屋上への入り口らしき踊り場みたいなところへ出た。
いろいろ資材置き場みたくなっていてその奥の扉が屋上へのドアみたいだった。
その扉の前で隆太が悔しそうに地団駄踏んでた訳で。
「あーもーこんなことなら職員室に侵入して鍵盗ってくればよかったー!!」
普通の高校生は口から『鍵盗ってくればよかった』ってセリフ簡単には、ていうかまず出てこねぇよなぁ。
ただ、俺達の目的は屋上だからこんな所で立ち往生していられねぇ。
「西本、例のヤツ頼む。」
「仕方ないな……」
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