第一章前編 落ちこぼれと生徒会長と金髪お下げと

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「大丈夫だよ!」 自信満々に、にこやかに放った一言。 「今日からここが僕達、放課後諸活動部の部室さ!」 即決か!?よっぽど気に入ったのか?もっとこう、いろいろ示唆した上で決めたほうがいいんじゃ… 「ここに決めた!高山たちも手伝って!ここ物色すんの。」 渋々、掃除も兼ねて文字どおり物色する俺達。ホントめんどくせぇよ。 ただな、出てくる出てくる。そりゃもう最近まで使われたんじゃないかってくらい備品出てくんのね、これが。 「おい、この茶葉10キログラム。まだまだ賞味期限あるぞ。」 ナイス西本。お茶請けいるな、今度から。亮介にここでゼンザイ作ってもらおう。アイツまじで料理うまいしさ。 「すごーい!!こっちの方にちっちゃな冷蔵庫が!!」 でかした怜奈。これで食料保存の法則成立だぜ。 「みてみて!こっちの棚には工具セットが!!」 なかなかいいもん見つけたな隆太。ただ、誰が使えばいいんだ?てか使いこなす奴いねーんだよな、西本以外。 で、俺はというと西本連れて一旦表に出てシャッター前に来ていた。 「多分よ、こん中にも結構いいお宝あんじゃないかなと思う訳よ。」 「分かった。解錠剣だな。」 ガキィィィィィン!!! さすが西本。余裕で………。 「おい、開かねぇぞ。」 「おかしいな……。もう一回。」 ガキィィィィィン!!!! あんら?まだ開かねぇな。 仕方ないから西本にとことん粘ってもらった。 そんで13回目でやっとこさ『ガラガラッ』という音と共にシャッターが上がる。 「よし、開いたな。じゃ探索だ孝蔵。」 「その名前言うなっつーの。めんどくせぇなまったく。」
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