第一章前編 落ちこぼれと生徒会長と金髪お下げと

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それって隆太と亮介の事じゃね?確かに俺達あの時現場にいたけど、俺や西本が手を貸すまでもなかった筈だが。 「で、そこに転がっている死体2つについても聞きたい事があるんだが。」 「やっぱり生活についてのご指導ですか……」 勘弁してくれ。俺、今学期生活指導受けんのもう8回目なんだけど。 「察しがいいな。さては何か校則違反してるな?」 不味い、もしかして…… 「前学校にTZRで来た事か?あれは仕方なかったんだよ。遅刻しそうだっ………」 「そんな事は別にどうでもいい。」 「「どうでもいいんかい!!」」 思わず西本と一緒に突っ込む俺。 「その位なら私も常習犯だ。」 今さらっととんでもない事言ったよこの人。 「ただ、校内で喧嘩騒ぎを起こしたりして風紀を乱すのは私が許さない。」 バイクで学校来るのは風紀乱れる原因じゃないんですか? なーんて帯刀者には口答えできる訳ない。 「よって………」 チラッと気絶している佐々木と銀崎を横目で見ると、 「あそこに転がっている死体2つは誰がやった?」 あの、その腰の得物に手をかけながら聞かれても、知ってても答えにくいに決まってるじゃないですか。 ここで素直に、 『そこで倒れてる二人が勝手にタイマンやりはじめて、決着ついた方にそこでニコニコしてる佐藤君が金的ックかましました。』 て言えたらどんだけ気楽になれることやら。 「私の目が正しければ………そこの目付きの悪いキミがやったように思えるんだが。」 「…………はっ!目付き悪いキミって俺の事か!?」 「他に誰がいるんだよ。」 黙れ西本!人のコンプレックスその2を踏み弄りやがって! てか何?自然に俺がやった事になってんのこれ?マジめんどくせぇんだけどぉぉ!!!
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