第一章前編 落ちこぼれと生徒会長と金髪お下げと

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読み込み中……読み込み中…… 「だめだ。思い出せない」 下手の考え休むに似たりたぁこの事だな畜生。 意味違う?気にすんなや。 「てか、このまま隠れていても埓明かないぞ。すんなり近づいて話し掛ければいいじゃないか。」 西本、確かにそうかもしれないが何かほら、こう、気不味いじゃん。 こうして俺たちは散々話し合った結果、堂々と制服男に話し掛けることにした。 度重なるジャンケンの末、誠に不本意ながら俺が声をかける羽目になった。 「こんちは~先輩。」 「あら、隆太君達御一行!丁度彼と貴方達の事噂してたのよ。」 と言って『彼』に視線を向けると…… 「あ………そ……その………」 スッゴク怯えていらっしゃいますが。 「お前、ウチの生徒だよな?しかもタメじゃねぇか?」 うー、めんどくさい。 何がめんどくさいかって、いかに自然に接する事ができるか気を遣う所(俺の場合いやでも目付き悪いから尚更気ぃ遣う所)と、 「あ……いや………ゴメン………!」 こういうリアクション取られた時どう反応すればいいのか分からない所だ。 なんで謝られるんだよ。 最初完全にビビったような表情で俺たちを見回すと、急にはっとした顔で我にかえり、 「あの………朝見さん………」 すっごい早さで麗奈先輩に耳打ちすると、 「……ごめん……僕用事あるから……」 そそくさと去って行った。 どんだけシャイニングボーイ?
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