1.学園テスト戦争~開幕の宴編~

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そんなこんなで究極の羞恥を感じながらもホームルームを終えて、それと同時に燈也は駆け出した。 「あ…あ!?逃げられたわ!追うわよ、恋!」 「はい!」 燈也は走る。 見覚えのある双子も無視して 腰に日本刀を差した女性も無視して かつての仇も無視して 屋上まで走った。 だらだらと汗が流れる。 決して運動したからではない。その証拠に体は冷え切っている。 「も~燈也くん早いよ~」 「はぁはぁ…息を切らさないだけ充分だと思いますよ…」 燈也は二人に向き直り、笑顔で、あくまで笑顔で問いかけた。 「答えて…くれますよね?」 「くふふ、燈也くん可愛かったぁ…真っ赤になっちゃって…」 「できることならあまり人には見せたくないですよね?燈也さんは私たちので…」 ぱちん、と指をならした。 同時にぼうんと煙が二つあがる。そこからちっこいわんこと少女が姿を現した。 「吹雪、ドアを凍らせて?煉鎖は二人を好きにしていいよ」 「ちょっ!?わかった!喋るから待って!」 しかし、煉鎖は止まらない。 怪しく指をワキワキと動かして迫ってゆく。そんな煉鎖を燈也が押さえ込んだ。 「えぇ!?お預けですか!?呼び出しておいてあんまりですよ!お父様」 お父様、とは言っても普通の娘ではない。煉鎖は燈也の魔力が意志を持ったものだ。 「いいからいいから。ほらたまに子供の姿で出てきたんだからさ膝枕してあげるよ」 「わ~い!うふふふふ!羨ましいですかお母様!?うふふふふ!」
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