発作

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      暗い暗い何も見えない闇に私は一人、ポツンといた。 いつもの闇。 先も見えない闇。 こわいよ…怖いよ、恐いよ…… コワイ、コワイよ!! ダレカ…誰デモイイカラ助ケテ! ココハコワイノ!! “大丈夫、こっちだよ” 誰かの声がした。 優しい、少年のような声。 すると、一つの紙飛行機が私の前を飛んでいった。 私はその紙飛行機を追い掛けた。 いつかこの真っ暗闇から抜け出せるような気がしたから――      
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