宛先のない手紙

発作

「優雫ちゃん、大丈夫？
発作が起こったことはわかるよね？」

だいぶ落ち着いた私に明日香さんが聞いてきて、私はそれに頷いて答えた。

あ…そうだ。
手紙、手紙を書いてて発作が起きたんだ。

「手紙…」

手紙を確認しようと起き上がってテーブルを見たけど…

そこには手紙がなかった。

「あれ？
ねぇ明日香さん、手紙…知らない？」

「手紙？
ううん、知らないわよ？
私が来たときにはここにはなかったけど」

どうやら明日香さんも知らないらしい…。